空を閉じ込めた箱。
気まぐれすぎる管理人の狭い狭い箱庭。
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自分で気になった話。
かりちゅま☆ブレイクの小説。?をつけてもいい。
なんか自分で「あれ、これ計算が合わないよね」と思ったけど、「そういえばこんな設定だったな」と思い出しつつがりごりした話。
普通ならHTMLにまとめてHP側にあげるべきなんだろうけど、HTML作業嫌いなんだよね。
ま、気が向いたらってことで。
一応、うすらネタバレ注意?かもよ?

「梅原よ」
紅緒が神妙な面持ちで低い声で告げた。生憎、梅原にはそんな表情をされるような失態をしたつもりはない。一体何が紅緒の気に障ったのだろうか、昨日の食事にセロリを使ったことを未だに引きずっているのだろうか。その程度にしか心当たりが無い。事実として紅緒が怒るのはそんな子供っぽいことばかりだ。
「魔王たるもの、好き嫌いはいかがなものかと思いますが」
「なんの話をしているんだ。昨日の件については……、もういいだろう、別に」
「いいえ、良くはありません。世界を震撼させる魔王の弱点が古びた剣でも聖なる石でもなく、緑黄色野菜だなんて。勇者はベジタリアンになってしまいますよ」
「ああそうか。解った解った、善処しておこう」
「そういうの、『全部答えはいいえです』ってことですね」
「こら梅原。わしの言葉を聞かんか」
かりかりと紅緒が怒り始める。これ以上の深入りは危険だと梅原の長年、もしくは長世紀のセンサーが反応していた。
「はい」
「よろしい」
こほんと大仰に咳払いをしてから紅緒が本題を切り出す。
「サリオスのことを知ってるんだな」
途端、梅原の顔がさっと冷める。
「それだけは止めておきなさい!」
「うおっ!?なんだなんだ、どうした」
「仮に極々低い確率で……、紅緒様が恋をしたとしても、アイツだけは止めておきなさい!」
「なんだその曲解は。違うぞ。わしはあやつのことは知らなかったが、梅原は知っていたからな。梅原もわしの……乳母?女中か?それを任されるまでは父様の部下の魔物の有象無象。言いにくいが、別段父様の記憶に残るような存在でもあるまい」
「その通りですね。一応、前魔王様、人望ありましたし。さすがにあの中からひときわ輝く存在になれというのは無理があるでしょう」
「一応とはなんだ、一応とは。父様のカリスマは天下一品だぞ。ま、わしには劣るがな」
「はいはい。それで」
「あ、うむ……」
少しだけ期待外れだとでも言うように少しだけ眉をひそめて紅緒は続ける。
「それなのに、どうしてサリオスのことは知っていたのかと思ってな。わしはほぼ父様の傍にいたが、アイツが訪れてきたことは無かった。となると、梅原がわしの乳母になる前からの付き合いとしか考えられん」
「あんな気味の悪いやつと付き合いがあったとか言われるだけで鳥肌が立ちますね」
「ならどういう知り合いなんだ?」
「おやおや。紅緒ちゃん、我輩とこの陰気臭い女の因縁が知りたいのかい?」
バサッと盛大に音を立てて噂の人が現れる。
「さすがですね。一々オーバーで一々ウザい」
「どこから聞いてたんだ、まったく。梅原といい貴様といい……。少しは気配ある生活というものが出来ないのか、貴様らは」
「悪いことじゃあないよ、魔物としては。それでもこれと被るのは勘弁だけどねぇ……」
「それはお互い様です。そもそも貴方が紅緒様に近付かなければいいだけの話ですね。素敵な解決方法だとは思いませんか。さぁ、早くどこかへ吹っ飛んで行ってください」
「あぁ、怖い怖い」
「いや待て。どこかへ行ってもらう前に馴れ初めくらいを話していってもバチは当たるまい。ほれ、話してみるがいい」
「……もしかして我輩が遠方に行くのはもう確定事項なのかな?」
「今日の晩餐にガーリックトーストは必須ですね。紅緒様、好き嫌いしてるとあぁなっちゃいますよ」
「実に的確だな」
「ニンニクの一つや二つ……。置いてあるのを見ると笑っちゃうくらいなんだけどなぁ、我輩」
「いいからさっさと語れ、ほれ」

過去、魔王城。
扉の内側では魔王、翠和が紅緒と戯れていた。いわゆる親子の一時。空気は読めるつもりだと梅原は自負している。だから扉の外側、廊下側に控えていた。中から声は漏れてこない。さすが魔王の部屋。防音もばっちりだ。翠和なりに魔王の立場を考え、愛娘にベタ惚れの声を外に出さないようにとの配慮なのかもしれない。
「…………」
梅原は虚空を見つめる。することがない。かといってこの場から離れるわけにも行かない。梅原は紅緒の乳母であるが、同時に護衛も兼ねている。常に紅緒の影に控えるようにしている。
「おや……翠ちゃんったら、いつからこんなところに人形を飾るようになったんだか。ようやく我輩の趣味のよさに気付いてくれたってことかねぇ。あぁ、嬉しいねぇ」
扉へと手を伸ばすそいつに梅原は虚空を眺めたままで告げる。
「それ以上の進入は許しません」
「……生きてたのかい?驚きだね。キミみたいなのは初めて見たよ。珍しい、我輩の城においでよ。キミみたいなインテリアがあれば、雰囲気も出るからねぇ」
「お断りします。貴方なんかに着いて行ったところで何も得られそうにありませんし」
「折角我輩が素敵な待遇を分け与えてあげようと思ってるのに……。やだやだ、そういうプライドだけ高いヒト」
「奇遇ですね。私も貴方みたいな自分に酔った人は大嫌いです」
「『も』?くつくつ、キミは何も解っちゃいないよ。ただのインテリア。気に入る、気に入らないはあれども明確な好き嫌いなどありはしないのだよ。プライドだけ高いヒトは嫌だけど、キミのことは嫌ってるワケじゃない。気に入ってはいるよ、少なくともね」
「……構いません。ですが、早く失せてください。この扉、誰にも通すわけには行かないので」
「通るよ、我輩は」
そいつの手が扉へと伸びる。扉に触れる寸前に梅原がその手を掴もうと腕を伸ばす。しかし梅原が手に触れる前にそいつの体は幻のように消えた。
「キミの考えてることなんて、お見通し……」
くつくつと上機嫌に嗤う声がする。そいつは扉の前から梅原の後ろへと移動していた。目を離したはずがないのに。悔しさをどこにぶつけたらいいのかが解らない。梅原は奥歯を噛み締める。もう目を離すまいとそいつへと体ごと向き直った。
だが肩にどんと扉がぶつかる。扉が開いたのだ。また目の前の奴が瞬間移動でもしたのかと思ったがそうじゃない。そいつの視線は扉へと注がれている。
「サリオス」
「魔王様……」
「どーも、翠ちゃん。これ、ナニ?」
「彼はサリオス。ヴァンパイアってやつなんだ」
「おや。我輩のことは無視するのかい?」
「部屋に知らないやつを入れないようにって言ってたから……。すまないね。任務に忠実なんだ。お陰で助かっているよ」
「ふん……。まぁいいけど。それより、紅緒ちゃんどう?可愛くなったかな」
「丁度眠ってしまったところだけれどね。静かにしてくれよ」
「はいはい」
扉の向こう側に二人は吸い込まれていく。閉ざされた扉は壁のようだった。この感情、どうするべきか。後ろ手に触れた扉は無機質で、冷たい。
「お疲れ様、門番くん」
サリオスが薄気味悪い笑みを浮かべていた。梅原が何かを考え、何も頭に浮かばない間に時間は随分と進んでしまったらしい。
「貴方こそお疲れ様……、二度と近付いては欲しくないですね」
「それは翠ちゃんの友として?それとも紅緒ちゃんの乳母として?」
「…………」
「ま、大体は解るけどねぇ」
「今後近付いたら、次こそ容赦はしません」
「その時は相手にしてあげよう……って言いたいところだけど、戦だなんて美しくない。遠慮願いたいね、我輩は」
「なら、紅緒お嬢様には近付きませんよう」
「それがキミの譲歩案?」
「貴方みたいな人に関わって、紅緒お嬢様に支障が出たら困りますので」
「随分とモノみたいな扱いだねぇ。くつくつ、楽しみだなぁ、将来。紅緒ちゃんが我輩好みに育ってくれれば嬉しいんだけど」
「本当に、貴方とだけは関わりたくなかったですね」
ため息をつく梅原を尻目にサリオスは帰っていく。気味の悪いやつ。この後、関わることは多かったが、譲歩案を破られたことは無かった。

「いえ、語らなくて結構」
「どうしてだい?」
「貴方という存在が紅緒様の目の前にいることが許せませんから」
「それが紅緒ちゃんの希望にそぐえないとしても?」
「昔から言ってるじゃないですか。私も貴方が嫌いだと」
「我輩も生意気に感情を手に入れた人形は嫌いだね」
「ですので申し訳ありません、紅緒様。これについてはまた後ほど」
梅原が頭を下げる。一流のメイドのように清廉としたものだった。
「そうか。ならば仕方ないな」
「……紅緒ちゃん?我輩の過去に興味があったわけじゃ――」
「いや?少し疑問に思っただけでな」
「一応申し上げておきますと紅緒様の乳母になってからですよ」
「そうか。では……、そうだな、そろそろ出発するか。ここでは人里も近い」
「了解いたしました」
「もしかして、本当にどうでもいい流れなのかい?」
「何を言っている、そう言っているだろう。貴様に耳はないのか?」
「相手にしていても仕方ありません、行きましょう」
「そうだな」
二人は歩いていく。人里。人間に見つかってしまえば危害を加えなければならない。紅緒がそれを嫌い、梅原も自らの意思でそれを嫌った。
「昔のキミなら、なぎ払ってたのにねぇ」
楽しみにしてたのは、キミのほうじゃなかったのに。呟いてからサリオスも霧散した。目的地の人里とは逆方向へ。


そんな感じで紅緒梅原サリオスな話。
梅原とサリオスの出会った時期が普通に計算するといつ?ってことになるなぁと思ったけどさすが過去の自分、抜かりは無いようであるかもしれないんだぜ。
最後のほうはもういつもの会話文に戻ってました。だって、いつもスタイルが一番やりやすいんだよ。
そしてやっぱり全てを掻っ攫っていくおっさん。梅原最大の敵はおっさん。
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